借金の滞納が原因で預金が差し押さえられる予定の方、実際に差押えが始まってしまった方へ。
「口座を使えなくなるの？」「給料の受け取りはどうなる？」といった不安を抱いていることでしょう。
そこで今回は、預金差押えについてのよくある質問について、分かりやすく解説していきます。
預金差押え後の銀行口座は使えるの？
預金が差し押さえられた場合でも、基本的には銀行口座を引き続き使えます。
使えるケースと使えなくなるケースについて確認していきましょう。
引き続き口座を使えるケース
債権者が預金を差し押さえた場合でも、通常は口座を使い続けることは可能です。
銀行に債権差し押さえの命令が届くと、請求額を上限に口座から預金が引き落とされます。
※残高が請求額に満たない場合、全額差し押さえられることもあります。
しかし、口座が完全に使えなくなるわけではなく、引き続き利用できる状態です。
口座凍結により使えなくなるケース
口座を開設した銀行からの借り入れを滞納した際には、口座が使えなくなるケースもあります。
裁判所が行う差押えは口座内の預金に限定されますが、銀行が行う差し押さえは「口座利用停止（口座凍結）」と「預金差押え」が目的です。
口座そのものが利用不可になり、給与の振り込みや公共料金の引き落としなどにも影響が及ぶでしょう。
借金を滞納してしまい、「差押えはいつ始まるのだろう？」「回避できないのかな？」と不安を感じている方も多いでしょう。 特に、差押予告通知書を受け取った際の対応方法について、疑問を持っている方は少なくありません。 この記事では、借金[…]
預金差押え後の入金はどうなる？没収される？
預金の差押えは原則として「一度きり」の回収です。
つまり、債権差押命令が銀行に送達された時点での預金のみが対象となります。
差押え後に口座に入金されたお金、例えば給与などは基本的には影響を受けず、通常通り出金できます。
例えば銀行口座に80万円預けていて、預金差押えが実施されたとします。
借金の金額が80万円を超える場合は全額没収されますが、実行後に20万円の給料が振り込まれたとしても没収されません。
生活費など自分の好きなように使えるのです。
ただし、注意しなければいけないのは、債権者が完全に回収するまで、繰り返し差し押さえを申し立てる可能性があるという点です。
この場合、差し押さえ後の入金分も、新たな差し押さえの対象となり回収されてしまうのです。
預金差押えを受けるのはどの銀行口座？
差し押さえの対象となる銀行口座はゆうちょ銀行を含む全ての銀行が対象です。
差し押さえ対象となる口座
- メガバンク（三菱UFJ銀行・みずほ銀行・三井住友銀行）
- ゆうちょ銀行
- 地方銀行
- 信用金庫
- JA
債権者が銀行口座を差し押さえるためにはまず裁判所への申立てが行われるのですが、その際に口座を特定する必要があります。
つまり、差し押さえの対象となるのは債権者が特定できる口座です。
「債権者へ知らせている口座だけが対象となるのか。じゃあ口座変更したら大丈夫か」と思うかもしれませんが、そう簡単な話ではありません。
債権者は「弁護士会照会」（弁護士法23条に基づく）を利用して、債務者が「銀行に口座を持っているか」「残高はいくらか」を確認できるのです。
借金を滞納し続けて、「給料が差し押さえられるかもしれない」という不安を抱えていませんか。 給料の差押えは、生活の質を大きく下げるだけでなく、職場での信用問題にもつながる可能性があります。 そこで今回は「差し押さえをどうにか回避で[…]
預金差押えは会社や家族にバレる？
預金差押えされても、勤務先には基本的にバレません。
ただ、家族が口座を把握している場合にはバレる可能性が考えられます。
それぞれみていきましょう。
会社には通知されず、ほぼバレない
給与差押えの場合、勤務先に対して通知が発送されますが、預金差押えの場合は通知されません。
口座残高からは強制的に引き落としが行われますが、給料の振込（入金）などには影響ありません。
このため、同僚・上司などに差し押さえの事実がバレる可能性は低いと言えます。
口座を管理している家族にはバレる可能性あり
家族が管理している口座の場合、差し押さえられた事実が明らかになる可能性が高いです。
預金口座が差し押さえられると、残高が減少するとともに通帳の取引内容に「サシオサエ（差し押さえ）」という記録が残ります。
パートナーや親に口座の管理を任せているなら、すぐに気づかれると考えた方が良いでしょう。
預金差押えを回避・ストップする方法はある？
滞納した借金を完済すれば、預金差押えを回避できます。
しかし、預金差押えの話が出ているということは、多くの場合、支払えるお金がないという状況でしょう。
債務を支払う以外の方法としては「個人再生」や「自己破産」といった債務整理手続きがあります。
ここからは、それぞれの特徴を説明します。
個人再生
個人再生は、借金を大幅に減額し、残る債務を分割払い（通常は3年から5年間）で支払う方法です。
現実的な返済計画のもとで借金を整理できるのがメリットです。
個人再生を申し立てて、裁判所が個人再生手続開始決定を出せば、差押えがストップします。
自己破産
自己破産は借金が全額免除される方法です。
自己破産を行うと債務はゼロになり（返済義務がなくなる）、預金差押えも中止になります。
ただし、財産（例えば家や車など）は原則として破産管財人によって没収、お金に変えられ、借金の返済に充てられます。
返しきれないほどの借金が膨らんでいるなら、自己破産を検討した方が良いでしょう。
「借金の取り立てがつらい…」そう思ったとき、任意整理はひとつの選択肢です。 司法書士や弁護士に受任通知を送ってもらうと取り立てが止まり、和解交渉も始まります。 この「受任通知」、聞き慣れない言葉ですよね。 そこで今回は任意[…]
まとめ
今回は、預金差押えに関するよくある質問について詳しく解説しました。
預金差押えでは大切に貯めておいたお金を回収されてしまいますが、早めに対応すれば回避できることがあります。
債権者や裁判所から連絡が来たら、すぐに専門家に相談しましょう。
【債務整理】任意整理で評判の良い弁護士・司法書士5選
- 【債務整理】アヴァンス法務事務所5
アヴァンス法務事務所は豊富な経験とノウハウを活かし、お客様の意見をしっかりとヒアリングし、問題の解決に全力を尽くしてくれます。はじめて債務整理を依頼する方でも不安なく利用できるでしょう。
事務所名 司法書士法人 アヴァンス・リーガルサービス・グループ
代表者 司法書士 姜 正幸
所在地 〒541-0041 大阪府大阪市中央区北浜2丁目2-22 北浜中央ビル3F
営業時間 電話：平日9:30～21:00 土日祝9:30～19:00／メール：24時間365日
料金 着手金：(1社あたり)11,000円(税込)～ 解決報奨金：(1社あたり)11,000円(税込) 減額報酬：減額または免除できた金額の11％(税込)
支払方法 着手金の分割払い可
